プロトコル → http://www.isuresults.com/results/season1617/wc2017/wc2017_Men_SP_Scores.pdf
女子も凄かったですが、男子もとんでもなく凄かったです。
ノーミス演技続出のまさに人外魔境の戦いでした。100点越えないとスモールメダルがもらえなくて、最終グループが97点超えです。90点無ければ2桁順位で、69点取ってもフリーに進めません。本当にハイレベルでした。
パトリック・チャンが4回転1本構成での最高得点を塗り替え、ジェイソン・ブラウンが4回転なしの構成での最高点を塗り替えました。
そんなしびれるような展開で、当初一騎打ちになると予想された羽生とネイサン・チェンが2人ともトップはおろか、スモールメダルを逃すことになるとは予想できた人はいなかったのではないでしょうか。本当にミスは怖いです。
ネイサン・チェンは苦手のトリプルアクセルで転倒しました。これで97点で6位です。
羽生は4回転サルコウの着氷で左膝をつくような形になってしまいました。そこから美しい両手上げの2回転トウループを付けるという超絶技巧を見せたのですが、コンビネーションジャンプとして認められずゴッソリと点を失ってしまいました。さらにはレイトスタートの減点もありました。これが実にもったいなかったです。ただ、これ以外の要素は全て2と3しかない綺麗なプロトコルでした。4回転ループとトリプルアクセルはもっと加点されても良いと思いますけど(^^;)
コンボ抜けという致命的ともいえるミスがあって98点はさすがです。
トップがフェルナンデス、2位に宇野、3位パトリック・チャンとノーミスでパーソナルベストを大きく更新した3人がスモールメダルを獲得しました。
羽生とフェルナンデスの差は10.66。小さいものでは無いがひっくり返せない点差ではありません。
羽生はこれまで何度も驚異の追い上げを世界選手権では見せていますし、ネイサン・チェンもこのまま引き下がりはしないでしょう。
そして、SPが終わった段階では、3枠を取れる位置にいるのは日本のみです。アメリカ14、カナダ15、ロシア17となんとも微妙なラインとなっています。こちらを巡る攻防も興味深いです。
フリーはよりエキサイティングな展開になりそうです。
上位陣の凄い戦いの所為で影が薄くなってしまいましたが、田中は4回転サルコウの転倒が響いて点が伸ばせませんでした。22位で辛うじてフリーに進めます。巻き返しをして少しでも順位を上げて欲しいです。