結構テクニカルが厳しめでした。
殆どの選手がカウンタに複数のレビュー(イエロー)が点灯しました。
回転不足もエッジも厳しく取られて、60点台に選手が固まりました。
そんな中最初に70点を突破したのは樋口でした。
ただ、トリプルアクセルを成功させましたが、コンビネーションジャンプが回転不足となり団体戦より僅かとは言え点数が下がりました。
もうちょっと出ると思ったのですが……。
反対にROC勢には特に演技構成点の部分で気前が良いと感じました。
特に演技が要素を並べただけでぶつ切りに見え、トリプルアクセルの転倒もあったトゥルソワが回転不足やレベルの取りこぼしがあってもシームレスな演技をした樋口より1点以上演技構成点が高いのが本当に不思議です。
ほぼ予定通りにROCがトップ3で迎えた最終滑走で坂本が素晴らしい演技をしました。
微妙な雰囲気も漂っていた会場を爆速で駆け抜けて空気を一変しました。
しかも彼女の弱点であるルッツのエッジも問題ない完璧なノーミス演技です。ルッツのエッジは見逃されることも多かったのですが、それに甘んじることなく矯正したことがすごいです。
各要素の加点もすごかったし、演技構成点も上がりました。
80点に迫るパーソナルベストを叩き出して、ROC勢に割って入りました。
ショートに限っていえば文句なしのMVPです。
第1グループに登場した河辺はトリプルアクセルが回転不足で転倒。他にも取りこぼしがあって15位と出遅れた格好になりました。
とはいえ、60点台の団子の中にいますので、フリーでまくることも出来ますし、それを期待したいです。
1番滑走から6人の選手がトリプルアクセルにチャレンジしましたが、成功は樋口ただ一人でした。
CASの裁定により、ワリエワは出場し、ミスはありつつも首位に立ちました。
しかしミックスゾーンもプレスカンファレンスもパスしました。
彼女は要保護者ということで守られましたが、その分他の選手が気を遣う羽目になっています。特にプレスカンファレンスの対象になったシェルバコワと坂本に負担がかかったように思います。
今回のレギュレーションでは、フリーはSPの逆順での滑走となります。つまりワリエワが最終滑走です。
そしてそうなる確率が非常に高いですが、ワリエワが3位以上になった瞬間に、フラワーセレモニーもメダル授与式もなくなります。
さぞかし後味の悪い試合となることでしょう。
故意か過失かは今の段階では分かりませんが、禁止薬物が検出された選手を競技に参加させたことはオリンピックの最大の汚点となるでしょう。
保護が必要な年齢だとか、大会期間中のテストはクリアしていようが関係ありません。
ワリエワを出場させてはいけなかったと思います。
出来ることなら今からでも棄権してもらいたいです。