厳格なバブル方式の中、北京五輪が始まりました。
開会式に先立ってフィギュアスケートの団体戦が始まりました。
ドイツのペア、ウクライナの男子シングルが陽性反応で出場出来くなってしまいましたが、両国とも残りの3カテゴリで戦う事を選びました。
個人戦の出場権を持っていない選手のためにも良い判断だったと思います。
団体戦は採用されて3回目ですが、過去2回は順位こそ違えど、ロシア、アメリカ、カナダが表彰台を占めていました。
日本は2大会連続の5位でした。
しかし今回、日本にメダルのチャンスがあります。
ロシア、アメリカを上回ることは、かなり厳しいですが、カナダと競り合うことは出来ます。また、2大会連続4位のイタリアや開催国中国を加えた4ヶ国で銅メダル争いは出来ます。
その理由は、日本の慢性的な弱点だったカップル競技のうち、ペアの三浦・木原組が去年の世界選手権10位、さらには今年のグランプリシリーズで2戦とも表彰台に乗り、ファイナル進出を決めました。
全日本選手権を重視するスケート連盟としては珍しく、このペアに対して内定を出し、出場を免除しましたが、これも団体戦のメダルの為です。海外拠点でもありますし、英断だと思います。
ある意味プレッシャーを背負わされた三浦・木原組ですが、レベルの取りこぼしがいくつかありましたがパーソナルベストを更新して4位につけました。3位とは本当に僅差なのでタラレバを言いたいところもありますが、カナダ、イタリアより上位に付けたのは大きいです。中国は個人戦の金メダル候補なので、上回れなかったのは当然でした。
男子シングルもパーソナルベストを更新して2位です。ペアが成長したといってもやはりポイント源はシングル勢なので、先鋒の役目をしっかり果たしてくれました。
解説が指摘し、画面でもはっきり分かった回転不足が取られなかったのはとてもラッキーでした。
そして順位こそ低いですが、アイスダンスの頑張りは見逃せません。
選考に物議を醸してましたし、今回のRDもパーソナルベストに届かない点数ではありました。
出場選手中のシーズンベストで比較して、最下位である10位の可能性が高いところでしたが、7位となりました。
1ポイント(10位)と4ポイント(7位)、3ポイントの差は大きいです。
ちなみに、より高いパーソナルベストを持つ全日本選手権2位カップルが出場していても6位以下だったと思います。
アイスダンスはトップランカーとそれ以外の差が非常に大きいです。別のカテゴリーと言っても良いぐらいです。
NHK杯の時もそうでしたが、今回も第1グループと第2グループでは、全く別世界でした。
残念ながら今の日本は、どのカップルが出ても第1グループです。いくら『日本歴代最高』とか特盛大会での『世界選手権3位相当』の点数を出していても、まだまだトップには及びません。
そして団体戦で大切なのは、点数よりも順位です。
アイスダンス7位は、大貢献と言ってもいいと思います。
カップル競技の頑張りで日本は初日をアメリカ、ROC(ロシア)、中国に次いで4位で終えました。
予選はあと1種目女子シングルが残っています。
このカテゴリーは、ROCが飛び抜けています。3選手の誰が出てきてもノーミスされたら、勝ち目はありません。
ただ、安定感のある坂本とシーズンベストの高い樋口の2択かと思いますが、どちらが出ても2位あるいは3位にはなれると思います。
逆に言えば、ここで4位以下だとメダルは厳しくなるかもしれません。